Kaigai Seikatsu Mates Association 「海外生活同窓会」
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●大きな勘違い

 海外移住先を考える時に、「日本よりも物価の安い国」というのがテーマになります。日本より生活物価の高い国は、まず考えられませんから、基本的には全ての国は日本よりも物価が安いと判断して宜しいと思います。これについては、最近の日本はデフレなので物価が安いという方もいらっしゃいますが、デフレと言っても値段が下がっているものは、大量生産されて、売れずに余っているものが安く売られているだけだと思います。極端な言い方をすれば、特に必要でないものばかりが安くなっている、と言ってもいいでしょう。肝心の公共料金はむしろ料金が上がっている始末。各種税金や保険料負担も増額されるので、実際にデフレの恩恵を受けているとは思えなのです。

 (1)日本の物価は高い!
 (2)でも、最近の日本はデフレで品物が安くなっているのでは?
 (3)公共料金はどうなのか? 料金が下がっているのか? 上がっているのか?
 (4)各種税金負担は増加しているのではないか?
 (5)年金給付額は減額されているのではないか?
 (6)年金保険料の支払額は上がってるのではないか?



 次にどこまでの物価安を求めるのか?という点になります。安ければ安いほど有り難い、というのは当たり前ですが、ひたすらに物価安を求めすぎると本末転倒になりかねません。アメリカ、カナダ、オーストラリアやヨーロッパ諸国の生活先進国の物価はどんなに安くても、日本の半分から3分の1というレベルが限界でしょう。それ以上を求めるのは無理があると思います。また物価が安いというのは、現地で売られている一般消費物であり、嗜好品や高級品は例外となります。

 嗜好品には日本食材が含まれます。高級品には日本車が含まれる国が大半です。日本と同じ食生活を求めようとすると、現地レベルで割高となりますし、細かく計算すると日本と同じか、高い場合もあります。自分自身が開拓移民でない限り、出来るだけ日本との商取引が行われている国を選ぶべきでしょう。日本人在住者がある程度居住しているということもポイントになるでしょう。海外生活をしていますと、多少高くても日本の味を求めてしまいます。年齢が上がるほど、その傾向は強くなり、これは食文化ですから、どうしようもない壁なのです。よって日本食材がある程度は高くても、自由に入手できる国や町が理想です。

 繰り返しますが、基本的に日本より物価が高い国は、まずあり得ません。日本車ですとか、日本製の家電製品など、一部の商材については、日本よりも高いこともあります。ですが、全体を通して物価を見る目を養ってください。それぞれの国の物価を、重箱の隅をつっつくような、悪い意味での台所感覚では、物価全体を大局的に見ることはできません。 

 以前、ケロウナに来られた移住視察のご夫婦の例をご紹介します。「ケロウナの物価は日本のどれくらいですか?」と聞かれたので、私は「普通に生活していれば、一ヶ月あたりの生活費は、3分の1程度だと思いますよ。」と答えました。これは大げさでなく、5年間の我が家の家計簿からはじき出された具体的な数値です。その答えを聞いたご夫婦は大変満足な表情をされていました。そして、市内のスーパーへ品物の価格調査に行った時のことです。日本食材コーナーで、味噌の値段を見た奥様が、「こんなの日本の3倍じゃない!」と激昂されました。

 その味噌は、日本のメーカーで、ラベルを見ると輸入品だということが分かりました。日本からの輸入品ですから、こうした食材の場合は味噌に限らず、割高になるのは、世界中どこに行っても常識なのです。また、事前に日本製の輸入食材が割高であることも、説明してあったのですが、実際の表示価格を見た瞬間、奥様の頭にインプットされていたものが、全て破壊されてしまったのか、「味噌の値段は日本の3倍もした!」ということだけで、カナダの物価は高い! 滝沢の話は信用できない! という結末にまで達したのです。この時は本当に困りました。

 この話を読まれた方は、自分は大丈夫だ、と思っている人が大半だと思います。本当にそうであってほしいのですが、特に女性の方は、それぞれの国の物価を大局的に見ることが苦手なようです。女性の方には耳障りの悪い話に聞こえるかもしれませんが、スーパーのチラシを見るような感覚ではなく、食料品から耐久消費財、公共料金、エネルギー料金、嗜好品に渡るトータルで見る目を養って頂きたいと思います。

 (1)物価が安ければ安いほどありがたいけれど
 (2)極端な安さの国は、国の一般生活レベルも下がっていく
 (3)それは治安や環境も平行して悪くなっていく傾向がある
 (4)常識的には、日本の2分の1〜3分の1程度と考える
 (5)日本食材は高い
 (6)日本車は高い



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